6月23日
五島長崎国際トライアスロン大会 レポート
6/21(大会2日前)
 ギリギリ台風のおかげで予定していた便のフェリーは欠航。お昼に五島入りするはずだった金曜日の計画は儚くも崩れ去った。 お昼になってギリギリ台風は、消滅。4 時のフェリーで五島入りが決定。
 出港し、外海に出ると船はグラグラ。 早くも、『バラモンキング』の戦いは始まっていた。一所懸命寝ようとするが、容赦ない揺れにただ横になるだけ。軽い船酔い状態で福江港に到着。夜、8 時過ぎだった。 長崎で買った弁当を無理矢理詰込み、頭クラクラ状態で就寝。


6/22(大会前日)
 目覚めは、7 時前に。朝からランコースへとバイクでサイクリング。 その後、受付、ナンバーシールやら、バイクのゼッケンプレートをつけたりしてお昼御飯。
 午後からは、競技説明会。 大会に関わることを嬉しく思いながら、開催に際して主催者側のただならぬ努力、 五島市をあげての協力があることを改めて感じさせられる説明会だった。
終了後、ランバッグを預け、スイムトランジッション会場までバイク自走。 上りでは、ダンシングの調子をみる。結構、いい感じ。
 天気が持つことを祈りながら 9 時前には就寝。が、1 時間程眠って起きてしまった。もう一回眠ろうとするが、頭が冴えてどうにも眠れなかった。


6/23(大会前日)
 3 時過ぎに起床、朝食。支度を整え、大型バスでスイム会場へ。雨は降ってなかった。
薄暗い中、ナンバリング・計測チップの受取等済ませ、バイクギアのチェック。 空いた時間はぼんやりしながら去年失敗した補給をこの時間を利用して摂った。
 6 時 30 分スイムチェック。50M 程で引き返しウェットスーツのフィッティング。 右肩が痛かったので通常より手首を出して肩の方に引き上げた。 スタート時間に合わせてフローティングスタートの準備。 が、これが結構大変で、潮の流れだろうか徐々に流される。 チームメイトともバラバラになってスタートを迎えた。


■スイム
7 時 00 定刻通りに『バラモンキング』スタート。 気合いを入れてバトルに挑むがあっという間に弾き返された。 第一ブイ付近で胸を圧迫され思いっきり海水を飲み、パニックに。 一度上がった息は中々治まらない。 溺れる恐怖と戦いながら平泳ぎでやり過ごそうとするが、密集の中なので迷惑な存在として扱われた。 立ち泳ぎ状態で密集がバラけるのと、心・呼吸が落着くのを待った。 スペースを見つけグロールで泳ごうとするが、2 ストロークしては、犬かきを繰返す。 徐々に、落着いてきたので慎重に、ゆっくりクロールのみで進み始めた。 第二ブイを廻る頃にはなんとかリズムを取り戻し、近くを泳ぐ人にくっついていく。 後は、小さなウネリに翻弄されながらもなんとか泳ぎきった。
スイム:1 時間 37 分 17 秒。(去年 1 時間 35 分 04 秒)
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■バイク
 降り始めた雨の中、駆け足でバイクギアを取り、バイクの準備。
バイクに積めなかった補給食をトライスーツに詰め込みバイクスタート。
 上り、下り、平坦で、何処が調子いいかを確かめながらいく。平坦が乗れてることを確認し、調子がいいと無理矢理思い込み突っ込んだ。大宝口の相互通行区間でチームメイトとの差を確認。次々にすれ違うチームメイトにテンションをあげながら追う。 90km 過ぎで時計を見ると 2 時間 47 分。上手く行けば 5 時間台でバイクを終えれるかもしれないと本気で思い込み、なに降り構わず前を追う。
 周回 2Lap 目の上りで山村君を捉えた。なんと前輪のブレーキシューがホイールに接触している。 大変なトラブルを抱えながら戦っていた。本当に強い男だ。 次に、上りで杉山さんの背後に迫る。が、下りになった瞬間アっと言う間にチギられた。 バイクコントロールが、上手い。上りで差を詰め何とかパス。 そして、梁井さんに追いつくが、かなり消耗している。エールを送りパス。

 ここらあたりから消耗が激しくなってきた。補給は絶えず摂ってたつもりだが、なかなかエネルギーに変わらない。 佐野さんに頂いた小さいボトルに入ったドリンクと乾燥パインは効いたが・・・。 後半は、視界が狭まり、絶えず細かく揺れていた。絶対に事故を起こしてはならないと慎重に走る。
 140km 辺りを過ぎてからの 10km が長かった。もうろうとした状態でいきなりバイクパート終了。 降車地点で、梁井さんの奥様からの声援を受けるが・・・・。 スキップの横バージョンみたいな状態でフラフラしながらトランジッションエリアへ。 バイクの時計は 5 時間 56分くらいだった。シューズを履き替えランパートへ走り出す。
バイク:6時間5分24秒。(去年6時間37分36秒)


■ラン
 ランパート始まってすぐにオレンジを摂る。それとコーラ、パワージェル。キロ 6 分前半くらいのタイムで奥浦折返しを目指す。折返し 1.5km 手前辺りでないぴに遭遇。 何かおかしい。多分ないぴもおかしいと思っているに違いなかった。 折返してもバイクで抜いたチームメイトが、なかなか来ない。2km くらい進んだところ辺りからチラホラと。 とっさに思った。『追われてる』。
 去年の、杉山さんと梁井さんが繰り広げた壮大な『鬼ごっこ』。2013 鬼ごっこは、始まっていたのだ。各所各所で、高柳さん、東さん、ゆうりちゃん、杉山さんの奥さん、愛さん、そうま君、舞さん、ひさき君 の声援を受けパワーに変えるが、ペースは確実に落ちていった。 ペースダウンを最小限にとどめるためエイドは一つ飛ばし。2 回目の奥浦折返し地点も通過。 が、確実に差は、詰まっている。ラン 3Lap に入る直前でハイライダーの大塚さんと遭遇。『バンテリン』を処方してもらう。ありがたい。準備不足を痛感しながら先を急ぐ。29km 付近でシゲさんより『ガマン』。と声援をもらう。新しい響きだ。『ガマン』なんて。 口の中でつぶやきながら先を急いだ。

 
 しかし、3 回目の奥浦折返し直前で鬼ごっこ最強の杉山さんに捉えられた。ただ静かに見送るのみ。残り 7km は、遠かった。エイドで、固くなった四頭筋をほぐそうとエアーサロンパスをかけるが、冷たさも感じない。 雨で体温が奪われてたみたいだ。のぼりでは、歩いている人に抜かれる。でも走った。 下りも気を抜くと転びそうになるので集中して足を進めた。次第に歩いている人も抜けなくなってきた。 それでも、足を動かしさえすればゴールは近づいてくる。『ガマン』『ガマン』と言聞かせながら暗くなったコースを進む。
 フィニッシュ会場が近づくにつれ少しづつ力が漲ってくる。マーシャルに誘導され、たくさんの方に、『もう少し。』『おかえり。』と声をかけてもらいながら進んでると 42km 地点で山村君に追いつかれた『一緒に行きましょう。』との温かい言葉に、『別々でゴールしよう。先に行って。』と送り出す。最後は、ちゃんと走ってフィニッシュテープを切った。

ラン:5 時間 5 分 9 秒(去年 5 時間 28 分 58 秒)
総合記録: 12 時間 47 分 50 秒(去年 13 時間 41 分 38 秒)


 去年の自分に勝てたと思った。沢山の声援に力をもらった。雨なのに、沿道に出て濡れながら応援してくれた五島の皆さん。スタッフ・ボランティアの皆さん。台風によりスケジュールを組替え、臨機応変な運営をされた実行委員会の皆さん。この大会を支えて下さった皆さんに感謝。
 来年は、もう少しレベルアップしてこの大会に参加したいと思います。ありがとうございました。


文責:晴れ男さん